僕は、液体燃料系の火器が基本的に好きなのだと思う。ガスを燃料とするランタン、ストーブは、軽く操作も手軽ではあるけれど、低温になればなるほど、出力が下がる宿命からは、なかなか抜け出せないでいる(寒冷地用ボンベの一部、分離型は除く)。また長期のキャンプではカートリッジを複数本用意しなければならず、燃料代もバカにならない。充填アダプターを使ったとしても貴重な時間を充填に割くという余計な手間は相当なもの。その上、プロパンが混合されていないため、低温に弱いという欠点は助長される。
イワタニプリムス ジョイパレット IP-3222
出力 3000kcal/h×2
重量 4.6kg
収納サイズ W525×D280×H185
以前、ガス機器と充填器、カセットガスを携えて1週間のキャンプに出かけたことがある。ランタン大小1台ずつ、ツーバーナーの組み合わせで6本の500缶を用意した。最初の二日が過ぎる頃から、充填作業が日課となり、ゆっくりキャンプを過ごすという感覚ではなくなった。大型のランタン、ツーバーナーがなにしろ大食いなのだ。しかも500缶に充填するには時間がかかる。やっぱり、ガス燃料の道具は、短期のキャンプで使うものだとその時痛感した。ガスの充填を考えるなら、いっそのこと、カセットガスの機種で 統一した方がよほど効率がいいと思う。いずれにせよ、大量に空き缶が出ることになるものなんだか後味が悪いのだ。
その点、液体燃料なら、寒さにも強く、燃料はボトルに詰めていけばいい。ガソリンスタンドで白ガスを小分けしてもらえれば、燃料費もとても安いものになる。
そんなガス式のツーバーナーなのだが、なぜか我が家で一番新しいツーバーナーは、ガス燃料のイワタニプリムス・ジョイパレットという製品だ。キャンプ場でガス燃料のツー バーナーを目にした家人たちがこぞって、「あんなに簡単に火がつくのいいよね」ということで、ガス製品の導入を決めたのだが、やはり気化熱による出力の低下が著しく、結果的にキャンプではなく自宅でお座敷天ぷら・串揚げ道具として活用される機会が多い。風防があるため、揚げ物をしても周囲への油跳ねが少なく重宝した。
キャンプに使うにしても夏季限定の製品だと思う。それにしてもプロパン入りのガスをできるだけ使いたいと思う。すでに生産中止になっているモデルだが、細部の作りは粗く、 さすが当時の中国製と思わせるもの。足にはストッパーが無く(その後追加された)、ちょっとバランスをくずすとそのまま倒れる。僕は、両足の間にスティックを噛ませて対応していたが、この製品で僕の中のプリムスへの信頼性が大きく揺らいだのは言うまでもない。
購入時、通常のプリムス製ツーバーナーを買おうとしたのだが、「コールマンと同じサイズのものをいくつも持ってどうするの? 要らないじゃん」という家人の一言で却下された記憶がある。こうした道具選びの際は、周囲の雑音に惑わされてはいけないなぁという教訓をもたらした一品でもある。
なんだかとっても厳しいインプレッションになってしまったけれど、収縮式のバルブや、可愛い色使いなど、他にはない味のある製品であることも確かな事実。短期で暖かいうちのキャンプに使うという前提では、十分おすすめできる機種なのですけどね。写真に撮ったらスッゴクカッコ良く見えるのは気のせいか? 今度試しに極寒冷地タイプの燃料を奢って寒風の中使ってみようかなぁ? ひょっとしたら、気化熱問題解決しているかもと思うのは甘いのだろうか?
現在、発売されているガスを燃料とするお手軽ツーバーナーは、こんなラインナップになっている。
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