写真は好きだが、カメラならなんでも良いと訳でもない。今どきのデジタルカメラは、確かに便利だし持ち出す機会もどうしても増える。とはいえ、お道具好きとしては、なんとも味気なく、「絶対欲しいもんね」と子供よろしく駄々をこねるほどの魅力はついぞ感じない。デジタルな製品は、様々な技術者の努力が素人には到底理解できないブラックボックスに覆い隠され、容易にその真髄に触れることはできない。使いやすいとか、映りがいいとか、操作性が良いとか、そんなところで推し量るしかないのではなかろうか?
僕が惹かれるのは、ここまでやるのか? と技術者が工夫に工夫を積み重ねた20年~30年前のカメラが主だ。当時、日本のカメラは円熟期を 迎え、まだまだ高級品だったこともあいまって、持つ喜び、使う喜び、機能と3拍子も4拍子も揃った粒ぞろいの製品が多い。そういった製品を使っていると、その製品を作り上げた技術者たちの想いを感じることができるような気がする。
昨日取り上げたミノルタのXDに続いて僕の好きなカメラの一つがペンタックスのESだ。
絞込み測光が主流だった時代に、TTL開放測光、絞り優先AEの自動露出を実現した世界初の一眼レフがこれ。この時代のAE機の常として、測光した光の量を電気量に置き換えてコンデンサーに蓄積して駆動する方式のため、コンデンサーの寿命とともに使えなくなっている固体が 多い。中古市場で、電子シャツターのモデルの人気が無いのは、コンデンサーの劣化により動けなくなったモデルが多いからだと思う。シャッターは、マニュアル時は、機械式となるハイブリッドシャッターを採用しているため、オートが効かずともB,60,125,250,500,1000の各速度でシャツターを切ることができる。
補修用のコンデンサーも用意しているが、僕の持っているESは、なんとかコンデンサーも生きていて、オートで適正露出を示す。30年を生き延びた記念として、前出のミノルタXD-Sとともに、オーバーホールに出そうかと思っている。
オートを使わずに撮影するなら、42mmのユニバーサルマウントレンズであれば、メーカーを問わず装着できるのもメリットの一つ。できるだけ長生きしてもらいたい1台だ。
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